今年の農業は天気に恵まれず、田植えも稲刈りも雨の間をぬっての作業になりました。なんとか芋掘りは天気で迎えたいと思っていた矢先、スタッフのもとに1本の電話が入りました。
「イノシシに・・・、やられました。芋が」
電話をくださったのは現地でいつもお世話になっている堂本さん。小柿農業生産組合の組合長さんだった方で、スクールきるとの農業体験の為にいつもいろいろなことを教えてくださいます。
立て続けに起こった台風などの被害は山にも大きな影響があったと見え、普段は人里に下りてこない動物たちも食料を求めて田畑に近づいているとか。鹿もイノシシも生きるのに必死なんだと思いますが、それでもみんなが楽しみにしている芋が荒らされたのは悔しい限りです。
なんとか残ったわずか一畝(うね・畑の1列のこと)に期待しながら、今年第3回目の農業体験のバスは出発しました。皮肉にも、この日は本当に気持ち良い秋晴れの一日・・・。
現地に着いたらすぐに準備し、畑に向かいます。
スタッフが大きなスコップ、スクール生は小さな移植ごてを手に、慎重に畑を掘り返します。
芋のツルは青々と茂っており、もしかすると意外と大収穫が期待できるのでは・・・?
実際大きな芋も少しは出てきて、これは期待できるかと思ったのですが・・・、
だ、だめでした。
まだしも芋と呼べるのは10個、15個程、あとは芋なのか茎なのか微妙なものばかり。張り切って掘ったスクール生から、ため息が漏れます。
作業の後は恒例のカレータイム。大不作だった芋は残念だったけど、お腹がいっぱいになったらなんだか元気が出てきたぞ!
結局、収穫できたのは写真の通り。残念ながら参加者全員に分けることもできず、今回は校の調理実習で、皆で食べられるようにしたいと思います。楽しみに待っていてくれたお父様お母様にも申し訳ないですが・・・。
1つだけ救いと言えば、いつもご指導頂いているJAの方が、せめてものお土産に、ということで、「べにはるか」というおいしい芋を分けてくださいました。不作が厳しかったのはどこも同じでしたが、本当にお気持ちがありがたかったです。こちらはスクール生みんなに持ち帰ってもらいました。
今回は残念な結果になったけど、農業というお仕事の大変さを学ぶいい機会になりました。
来年は大収穫を目指します!